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血液ガス分析 計算機

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尿AG, 尿浸透圧ギャップ, 随時尿Na/Cl比を計算する場合に入力
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A-aDO₂(mmHg) -
【酸塩基平衡】
①pCO₂, HCO₃⁻から推定される[H⁺] -
②pHから推定される[H⁺] -
①, ②が乖離している場合は測定エラーを疑う
自明な一次性酸塩基平衡異常 -
AG(mEq/L) -
補正AG(mEq/L) -
 乳酸寄与分(mmol/L) -
ΔAG(mEq/L) -
補正HCO₃⁻(mEq/L) -
【代償性変化の評価】
【浸透圧ギャップ・尿電解質関連】
血漿浸透圧ギャップ(mOsm/L) -
尿AG(mEq/L) -
尿浸透圧ギャップ(mOsm/L) -
随時尿Na/Cl比 -
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免責事項: 本ツールは医療従事者の意思決定支援を目的としています。最終的な診療判断は必ず臨床医が行ってください。計算結果の正確性について一切の責任を負いません。

血液ガス分析計算ツールについて

このページは、医療従事者向けの血液ガス分析(ABG)の計算ツールです。pH・pCO₂・HCO₃⁻から一次性酸塩基平衡異常と代償性変化を判定し、P/F比・A-aDO₂・アニオンギャップ(AG)・補正AG・ΔAG・補正HCO₃⁻・血漿浸透圧ギャップ・尿AG・尿浸透圧ギャップ・随時尿Na/Cl比まで一括で計算します。代謝性アシドーシス/アルカローシス・呼吸性アシドーシス/アルカローシスの鑑別診断リストも収録しています。計算はすべて利用者の端末内で行われ、入力した検査値がサーバーに送信されることはありません。

各入力・計算項目の解説と出典

pH

基準値7.4±0.05¹⁾

・原則として動脈血の値を入力することが望ましい. 静脈血のpHは動脈血より平均0.036低くなるため²⁾, 静脈血のpHで代用する場合は0.036足した値を入力することを考慮する.

出典1) デニス L. カスパー ほか. ハリソン内科学. 第5版. 2017年. (株)メディカル・サイエンス・インターナショナル. pp.2825.
2) CJEM. 2002; 4(1): 7-15. PMID: 17637143.

pCO₂(mmHg)

基準値40±5 mmHg¹⁾

・原則として動脈血の値を入力することが望ましい. 静脈血のpCO₂は動脈血より平均6.0 mmHg高くなるため²⁾, 静脈血のpCO₂で代用する場合は6.0引いた値を入力することを考慮する.
・静脈血のpCO₂が有意に高値の場合は動脈血液ガスの確認が必須となる. 動脈血のpCO₂も上昇している場合は肺換気低下, 上昇していない(=動脈血と静脈血のpCO₂の差が平均的な6.0よりも大きく乖離し, pCO₂ gapが生じている)場合は末梢循環不全が疑われる³⁾.

出典1) デニス L. カスパー ほか. ハリソン内科学. 第5版. 2017年. (株)メディカル・サイエンス・インターナショナル. pp.2825.
2) CJEM. 2002; 4(1): 7-15. PMID: 17637143.
3) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.265.

HCO₃⁻(mEq/L)

基準値24±2 mEq/L¹⁾

・原則として動脈血の値を入力することが望ましい. 静脈血のHCO₃⁻は動脈血より平均1.5 mEq/L高くなるため²⁾, 静脈血のHCO₃⁻で代用する場合は1.5引いた値を入力することを考慮する.

出典1) N Engl J Med. 2014; 371(15): 1434-45. PMID: 25295502.
2) CJEM. 2002; 4(1): 7-15. PMID: 17637143.

Na(mEq/L)

・血液ガス分析器では生化学検査よりNa値が低く出る傾向がある¹⁾. また, 特に飲水や低張輸液負荷時には動脈血では静脈血よりNa値が低く出る傾向がある²⁾. したがって, AGの過小評価を避けるために, 生化学検査でのNaを用いる方がよいと思われる³⁾.

出典1) J Clin Lab Anal. 2020; 34(7): e23291. PMID: 32147884.
2) Kidney Int. 2005; 67(2): 613-21. PMID: 15673308.
3) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.273.

Cl(mEq/L)

・HCO₃⁻が低い状況では血液ガス分析器では生化学検査よりCl値が高く出る傾向があり, 平均3.1 mEq/L(最大7.3 mEq/L)高かったという報告がある¹⁾. したがって, AGの過小評価を避けるために, 生化学検査でのClを用いる方がよいと思われる²⁾.

出典1) Int J Nephrol. 2012; 2012: 768316. PMID: 22778953.
2) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.273.

Alb(g/dL)

・低アルブミン血症がある場合, Anion Gapの補正のために入力必須¹⁾.

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.272.

血漿浸透圧ギャップを計算する場合に入力

・AG開大性代謝性アシドーシスの鑑別に用いる. 高乳酸血症, ケトーシス, 腎不全などを伴っておらず, AG開大の原因が不明な場合に特に有用¹⁾.

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.273.

尿AG, 尿浸透圧ギャップ, 随時尿Na/Cl比を計算する場合に入力

・尿AGは正AG性代謝性アシドーシス, 代謝性アルカローシスの鑑別に用いる¹⁾.
・尿浸透圧ギャップは正AG性代謝性アシドーシスのうち, 尿AG≧0を呈するものの鑑別に用いる²⁾.
・随時尿Na/Cl比は代謝性アルカローシスの鑑別に用いる³⁾.

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.296-297.
2) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.297.
3) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.350-351.

随時尿Cl(mEq/L)

・代謝性アルカローシスの鑑別に有用¹⁾
・尿中Cl濃度>20mEq/L:Cl抵抗性代謝性アルカローシス¹⁾
・尿中Cl濃度<10〜20mEq/L:Cl反応性代謝性アルカローシス¹⁾

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.350-351.

P/F比

基準値・ARDSにおける重症度¹⁾
軽症:200<P/F比≦300
中等症:100<P/F比≦200
重症:P/F比≦100

出典1) JAMA. 2012; 307(23): 2526-33. PMID: 22797452.

A-aDO₂(mmHg)

基準値・年齢, 喫煙歴, 吸入酸素濃度などで基準範囲が異なり, 10mmHg以下を正常範囲, 10〜20mmHgを境界値, 20mmHg以上を異常値というガイドライン¹⁾や, 「2.5+0.21×年齢」未満が正常値という報告²⁾がある. 実際には報告ごとのばらつきが大きく, 明確なカットオフ値は存在しない.
・低酸素血症の原因検索の一助になる³⁾⁴⁾
①換気血流比不均等(V/Qミスマッチ):A-aDO₂増加
[換気低下] 閉塞性肺疾患(COPD, 気管支喘息), 肺水腫(心不全, ARDS), 肺炎など
[血流低下]肺塞栓症, 肺高血圧症, 肺動静脈瘻, 低心拍出量症候群など
②拡散障害:A-aDO₂増加
間質性肺炎, 肺水腫(心不全, ARDS), COPD, 肺切除など
③右-左シャント:A-aDO₂増加
[解剖学的]肺動静脈瘻, 肝肺症候群, (Eisenmenger化した)心房中隔欠損, 卵円孔開存, 心室中隔欠損など
[生理学的]毛細血管レベルのシャント(例:無気肺, 肺水腫, 肺炎),(液体, 血液, 膿, 細胞, 蛋白, 脂質成分などによる)肺胞充満性病変, (血管性浮腫を含む)完全な気道閉塞など
④肺胞低換気:A-aDO₂正常
[脳幹呼吸抑制]脳血管障害, 薬剤性(例:オピオイド), 甲状腺機能低下症, 肥満低換気症候群など
[筋力低下]神経筋疾患, 呼吸筋疲労, 低リン血症など
[気道・肺胞疾患] (急性増悪含む)COPD, 気管支喘息, 間質性疾患など

出典1) 日本呼吸器学会編:呼吸機能検査ガイドラインⅡ -血液ガス、パルスオキシメーター- 2006年版. メディカルレビュー社
2) Acta Physiol Scand. 1966; 67(1): 10-20. PMID: 5963295.
3) Theodore AC. Measures of oxygenation and mechanisms of hypoxemia. Post TW, ed. UpToDate. Waltham, MA: UpToDate Inc. https://www.uptodate.com (Accessed on June 4, 2026.)
4) ポールL. マリノ. ICUブック. 第4版. 2015年. メディカル・サイエンス・インターナショナル. pp.326.
5) Chest. 1979; 75(6): 748. PMID: 436542.

pCO₂, HCO₃⁻から推定される[H⁺]…①

基準値・正しく測定できていれば, pCO₂, HCO₃⁻から推定される[H⁺]とpHから推定される[H⁺]は概ね近い値になる¹⁾.

Henderson-Hasselbalch式より²⁾
pH=6.1+log{[HCO₃⁻]/(0.03×pCO₂)}
pH=9−log₁₀[H⁺]を代入して整理すると
[H⁺]=10^(2.9)×0.03×(pCO₂/[HCO₃⁻])
10^(2.9)×0.03≒24として
[H⁺]=24×(pCO₂/[HCO₃⁻])

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.288.
2) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.261.

pHから推定される[H⁺]…②

基準値・正しく測定できていれば, pCO₂, HCO₃⁻から推定される[H⁺]とpHから推定される[H⁺]は概ね近い値になる¹⁾.

pH=9−log₁₀[H⁺]
[H⁺]=10^(9-pH)
[H⁺]=10^(9-7.4)×10^(7.4-pH)
[H⁺]=10^(9-7.4)×(10^0.1)^((7.4-pH)×10)
[H⁺]≒40×1.25^((7.4-pH)×10) (いわゆる1.25の法則)²⁾

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.288.
2) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.261.

自明な一次性酸塩基平衡異常

・原則として一次性変化に対する代償反応のみでpHが基準範囲(7.35〜7.45)まで是正されることは稀である. したがって, アシドーシスがあるのにpHが基準範囲ならアルカローシスの合併, アルカローシスがあるのにpHが基準範囲ならアシドーシスの合併を疑う¹⁾.
・ただし, 慢性呼吸性アシドーシスにおいては, 腎性代償によりpHが基準範囲まで是正されうる²⁾.

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.277.
2) 杉本俊郎. きどにゃんとゆく!酸塩基平衡を学ぶ旅 腎生理がわかれば、酸塩基平衡もわかる! 第1版. 2021年. 南山堂. pp.144.

AG(mEq/L)

基準値・10±2 mEq/L

・古典的にはAGの基準範囲は12±2 mEq/Lとされていたが, この基準値は現在の日本における標準的な測定法とは異なる方法で求めたNa⁺, Cl⁻, HCO₃⁻に基づいたものである. 最近の臨床研究ではAGの正常値として9.2 mEq/L¹⁾, 10 mEq/L²⁾などが採用されており, 測定誤差も含めて10±2 mEq/Lという基準値が提唱されている³⁾.
・血液ガスのNa値は生化学検査よりも低く出る⁴⁾. 動脈血のNa値は, 特に飲水や低張輸液などの負荷時には静脈血よりも低く出やすい⁵⁾. 動脈血液ガスのCl値は生化学検査に比べて, HCO₃⁻が低いと高く(高いと低く)出る傾向がある⁶⁾. したがって, AGの過小評価を避けるためには生化学検査のNa値, Cl値を用いる方がよい³⁾.

出典1) Clin Kidney J. 2021; 15(5): 929-936. PMID: 35498899.
2) Clin J Am Soc Nephrol. 2017; 12(11): 1892-1899. PMID: 28818846.
3) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.270-273.
4) J Clin Lab Anal. 2020; 34(7): e23291. PMID: 32147884.
5) Kidney Int. 2005; 67(2): 613-21. PMID: 15673308.
6) Int J Nephrol. 2012; 2012: 768316. PMID: 22778953.

補正AG(mEq/L)

基準値・10±2 mEq/L

・アルブミンはマイナスイオンとして機能し, アルブミン1 g/dLの低下でAGは約2.5 mEq/L低下する¹⁾. そのため低アルブミン血症(Alb<4)がある場合, 基準値の補正を行う.
・補正AG=AG+2.5×(4.4−Alb)とする文献もある²⁾.

出典1) Crit Care Med. 1998; 26(11): 1807-10. PMID: 9824071.
2) Best Pract Res Clin Endocrinol Metab. 2003; 17(4): 559-74. PMID: 14687589.

乳酸寄与分(mmol/L)

出典1) 国立医薬品食品衛生研究所. JPデータベース:L-乳酸. https://jpdb.nihs.go.jp/jp/DetailList_ja?submit=詳細検索(日本語名)&keyword=L-乳酸&rs=False(2026年6月4日アクセス).

ΔAG(mEq/L)

基準値ΔAG≦2:AG開大なし(代謝性アシドーシスがある場合, 高Cl性代謝性アシドーシス)²⁾
ΔAG>2:AG開大性代謝性アシドーシス²⁾

・本ツールではΔAGの算出に用いるAG基準値は古典的な値を採用して12としている¹⁾.

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.272.
2) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.274.

補正HCO₃⁻(mEq/L)

基準値・25±1 mEq/L¹⁾
・補正HCO₃⁻<24:正AG性代謝性アシドーシス
・補正HCO₃⁻>26:代謝性アルカローシス

・AG 1 mEq/Lの上昇でHCO₃⁻は1 mEq/L低下するため, AG開大がある場合はそれがなかった場合のHCO₃⁻の値(補正HCO₃⁻)を推定して, 合併する酸塩基平衡障害の有無を評価する²⁾.

出典1) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社. pp.66.
2) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.274.

(一次性変化に対する)代償性変化の評価

・代償反応の計算には補正HCO₃⁻ではなく, 実測HCO₃⁻を用いる¹⁾.
・代償性変化の計算においてはHCO₃⁻は24mEq/L, pCO₂は40mmHgを基準値としている²⁾.

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.277.
2) J Am Soc Nephrol. 2010; 21(6): 920-3. PMID: 20431042.

代謝性アシドーシスの場合

・pCO₂の代償の限界値は15mmHg²⁾.
・代償反応は30分以内に始まり, 12〜24時間で完了する³⁾⁴⁾.

出典1) J Am Soc Nephrol. 2010; 21(6): 920-3. PMID: 20431042.
2) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社. pp.65.
3) N Engl J Med. 2014; 371(15): 1434-45. PMID: 25295502.
4) Pandya S: Practical Guidelines on Fluid Therapy: Complete Monogram on Fluid, Electrolytes, and Acid-Base Disorders, 3rd ed. Dr. Sanjay Pandya, 2024.

代謝性アルカローシスの場合

・pCO₂の代償の限界値は55mmHg²⁾.
・代償反応は数分以内に始まり, 24〜36時間で完了する³⁾⁴⁾.

出典1) J Am Soc Nephrol. 2010; 21(6): 920-3. PMID: 20431042.
2) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社. pp.65.
3) N Engl J Med. 2014; 371(15): 1434-45. PMID: 25295502.
4) Pandya S: Practical Guidelines on Fluid Therapy: Complete Monogram on Fluid, Electrolytes, and Acid-Base Disorders, 3rd ed. Dr. Sanjay Pandya, 2024.

急性呼吸性アシドーシスの場合

・pCO₂の代償の限界値は38mmHg²⁾.
・代償反応は数時間以内に始まり, 2〜5日間で完了する³⁾⁴⁾.

出典1) J Am Soc Nephrol. 2010; 21(6): 920-3. PMID: 20431042.
2) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社. pp.65.
3) N Engl J Med. 2014; 371(15): 1434-45. PMID: 25295502.
4) Pandya S: Practical Guidelines on Fluid Therapy: Complete Monogram on Fluid, Electrolytes, and Acid-Base Disorders, 3rd ed. Dr. Sanjay Pandya, 2024.

慢性呼吸性アシドーシスの場合

・pCO₂の代償の限界値は45mmHg²⁾.
・代償反応は数時間以内に始まり, 2〜5日間で完了する³⁾⁴⁾.
・慢性呼吸性アシドーシスとは24時間以上持続するものを指す.

出典1) J Am Soc Nephrol. 2010; 21(6): 920-3. PMID: 20431042.
2) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社. pp.65.
3) N Engl J Med. 2014; 371(15): 1434-45. PMID: 25295502.
4) Pandya S: Practical Guidelines on Fluid Therapy: Complete Monogram on Fluid, Electrolytes, and Acid-Base Disorders, 3rd ed. Dr. Sanjay Pandya, 2024.

急性呼吸性アルカローシスの場合

・pCO₂の代償の限界値は18mmHg²⁾.
・代償反応は数時間以内に始まり, 2〜5日間で完了する³⁾⁴⁾.

出典1) J Am Soc Nephrol. 2010; 21(6): 920-3. PMID: 20431042.
2) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社. pp.65.
3) N Engl J Med. 2014; 371(15): 1434-45. PMID: 25295502.
4) Pandya S: Practical Guidelines on Fluid Therapy: Complete Monogram on Fluid, Electrolytes, and Acid-Base Disorders, 3rd ed. Dr. Sanjay Pandya, 2024.

慢性呼吸性アルカローシスの場合

・pCO₂の代償の限界値は15mmHg²⁾.
・代償反応は数時間以内に始まり, 2〜5日間で完了する³⁾⁴⁾.

出典1) J Am Soc Nephrol. 2010; 21(6): 920-3. PMID: 20431042.
2) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社. pp.65.
3) N Engl J Med. 2014; 371(15): 1434-45. PMID: 25295502.
4) Pandya S: Practical Guidelines on Fluid Therapy: Complete Monogram on Fluid, Electrolytes, and Acid-Base Disorders, 3rd ed. Dr. Sanjay Pandya, 2024.

血漿浸透圧ギャップ(mOsm/L)

基準値・血漿浸透圧ギャップ=10〜15 mOsm/L:正常
・血漿浸透圧ギャップ>15:①, ②のいずれか.
①過剰な浸透圧物質が存在する
内因性浸透圧物質:ケトン体, 乳酸, リン酸/硫酸(=腎不全)
外因性浸透圧物質:有毒アルコール(分子量の小さい順にメタノール, エタノール, イソプロパノール, エチレングリコール, プロピレングリコール, ジエチレングリコール), 馬尿酸(=トルエン中毒), ソルビトール, マンニトール, グリセオール, パラアルデヒド
②偽陽性:脂質異常症, 高タンパク血症¹⁾

・AG開大性代謝性アシドーシスの鑑別に用いる. 高乳酸血症, ケトーシス, 腎不全などを伴っておらず, AG開大の原因が不明な場合に特に有用.
・上記に記載の浸透圧物質のうち, 代謝性アシドーシスを呈するのはケトン体, 乳酸, リン酸/硫酸, メタノール, エチレングリコール, 馬尿酸, パラアルデヒドである.
・有毒アルコールは分子量が小さいほど血漿浸透圧ギャップが大きくなり, プロピレングリコール, ジエチレングリコールまでくると血漿浸透圧ギャップの上昇はあまり目立たない. また, 時間経過とともにH⁺と陰イオンに代謝されるため血漿浸透圧ギャップは低下していく. 逆に血液のAGはそれに伴い開大していく. つまり, 血漿浸透圧ギャップとAGがともに著しく高値という状況は起こりにくい.
・実測血漿浸透圧は溶液中の脂肪や蛋白などの固形成分を含まない溶媒の単位質量あたりの浸透圧物質数(mOsm/kg)であるのに対し, 計算上の血漿浸透圧は脂肪や蛋白も含めた溶液の単位容量あたりの浸透圧物質数(mOsm/L)であるため, 脂質異常症, 高タンパク血症では偽陽性となる¹⁾.

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.273.

尿AG(mEq/L)

基準値・代謝性アシドーシスにおいて
尿AG<0 mEq/L(多くは−20〜−50):酸排泄障害なし(下痢, 回腸導管, 胆膵管ドレナージなどその他諸々)
尿AG≧0 mEq/L:①, ②のいずれか(区別するには尿浸透圧ギャップの計算が必要).
①酸排泄障害がある:慢性腎臓病, 遠位尿酸管性アシドーシス
②測定されない陰イオンが尿中に大量に排泄されている:ケトアシドーシス回復期(尿中にβ-ヒドロキシ酪酸やアセト酢酸が排泄されている状態), 腎機能正常患者のトルエン中毒(尿中に馬尿酸が排泄されている状態), 腎機能正常患者のD乳酸アシドーシス
・代謝性アルカローシスにおいて
尿AG<50:直近のループ利尿薬/サイアザイド系利尿薬使用
尿AG>50:直近の嘔吐, アルカリ摂取¹⁾

・正AG性代謝性アシドーシスの鑑別に用いる.
・代謝性アシドーシスのときは通常, NH₄⁺の形で尿中に酸を排泄するため, 尿AGは負となる. しかし, 保存期CKDや遠位尿細管性アシドーシスでは酸排泄障害のため代謝性アシドーシスにも関わらず尿AGが正となる. また, ケトアシドーシス回復期(尿中にβ-ヒドロキシ酪酸やアセト酢酸が排泄されている状態), 腎機能正常患者のトルエン中毒(尿中に馬尿酸イオンが排泄されている状態), 腎機能正常患者のD乳酸アシドーシスでは酸排泄障害がないにも関わらず, 測定されない陰イオンが尿中に大量に排泄され, 代わりに尿Cl⁻が減少するため尿AGが正となってしまう¹⁾.

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.296-297, 300, 311.

尿浸透圧ギャップ(mOsm/L)

基準値・代謝性アシドーシスにおいて
尿浸透圧ギャップ<100 mOsm/L:慢性腎臓病, 遠位尿細管性アシドーシス
尿浸透圧ギャップ≧100 mOsm/L:ケトアシドーシス回復期(尿中にβ-ヒドロキシ酪酸やアセト酢酸が排泄されている状態), 腎機能正常患者のトルエン中毒(尿中に馬尿酸が排泄されている状態), 腎機能正常患者のD乳酸アシドーシス¹⁾

・正AG性代謝性アシドーシスのうち, 尿AG≧0を呈するものの鑑別に用いる.
・測定されない陰イオンが尿中に大量に排泄される病態ではその陰イオン自体とそれに付随するNH₄⁺が浸透圧物質であるため, 実測尿浸透圧が大きく上昇して推定尿浸透圧とのギャップが大きくなる. 一方, 慢性腎臓病や遠位尿細管性アシドーシスといった酸排泄障害がある場合は尿中のNH₄⁺やそれに付随する陰イオンが少ないので尿浸透圧ギャップは小さくなる¹⁾.

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.297.

随時尿Na/Cl比

基準値・代謝性アルカローシスにおいて
随時尿Na/Cl比≒1:Bartter症候群, Gitelman症候群, 直近のループ利尿薬/サイアザイド系利尿薬使用
随時尿Na/Cl比>1.6:直近の嘔吐, 時間の経った嘔吐/NGチューブによる胃液排液
随時尿Na/Cl比<0.7:先天性Cl喪失性下痢, 絨毛性大腸腺腫症のうちKとCl分泌が主体のもの, 時間の経った下剤使用¹⁾

・随時尿Na/Cl比は代謝性アルカローシスの鑑別に用いる¹⁾.

出典1) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社. pp.350-351.

酸塩基平衡異常の鑑別診断リスト

代謝性アシドーシスの鑑別診断

出典1) N Engl J Med. 2014; 371(24): 2309-19. PMID: 25494270.
2) Mayo Clin Proc. 2013; 88(10): 1127-40. PMID: 24079682.
3) Am J Kidney Dis. 2011; 58(4): 626-36. PMID: 21849227.
4) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社.
5) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社.
6) 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センター リウマチ膠原病科. "代謝性アシドーシス". 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センターホームページ. https://www.ncgmkohnodai.org/ 閲覧日:2026年6月13日.
7) 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センター リウマチ膠原病科. "代謝性アルカローシス". 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センターホームページ. https://www.ncgmkohnodai.org/ 閲覧日:2026年6月13日.

代謝性アルカローシスの鑑別診断

出典1) N Engl J Med. 2014; 371(24): 2309-19. PMID: 25494270.
2) Mayo Clin Proc. 2013; 88(10): 1127-40. PMID: 24079682.
3) Am J Kidney Dis. 2011; 58(4): 626-36. PMID: 21849227.
4) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社.
5) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社.
6) 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センター リウマチ膠原病科. "代謝性アシドーシス". 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センターホームページ. https://www.ncgmkohnodai.org/ 閲覧日:2026年6月13日.
7) 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センター リウマチ膠原病科. "代謝性アルカローシス". 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センターホームページ. https://www.ncgmkohnodai.org/ 閲覧日:2026年6月13日.

呼吸性アシドーシスの鑑別診断

出典1) N Engl J Med. 2014; 371(24): 2309-19. PMID: 25494270.
2) Mayo Clin Proc. 2013; 88(10): 1127-40. PMID: 24079682.
3) Am J Kidney Dis. 2011; 58(4): 626-36. PMID: 21849227.
4) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社.
5) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社.
6) 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センター リウマチ膠原病科. "代謝性アシドーシス". 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センターホームページ. https://www.ncgmkohnodai.org/ 閲覧日:2026年6月13日.
7) 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センター リウマチ膠原病科. "代謝性アルカローシス". 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センターホームページ. https://www.ncgmkohnodai.org/ 閲覧日:2026年6月13日.

呼吸性アルカローシスの鑑別診断

出典1) N Engl J Med. 2014; 371(24): 2309-19. PMID: 25494270.
2) Mayo Clin Proc. 2013; 88(10): 1127-40. PMID: 24079682.
3) Am J Kidney Dis. 2011; 58(4): 626-36. PMID: 21849227.
4) 柴垣有吾. より理解を深める!体液電解質異常と輸液. 改訂第4版. 2025年. 中外医学社.
5) 今井圓裕, 丸山彰一, 猪阪善隆. 腎臓内科レジデントマニュアル. 改定第9版. 2023年. 診断と治療社.
6) 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センター リウマチ膠原病科. "代謝性アシドーシス". 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センターホームページ. https://www.ncgmkohnodai.org/ 閲覧日:2026年6月13日.
7) 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センター リウマチ膠原病科. "代謝性アルカローシス". 国立健康危機管理研究機構 国立国府台研究センターホームページ. https://www.ncgmkohnodai.org/ 閲覧日:2026年6月13日.